皆さん、こんにちは。
山梨県甲斐市、ひびきが丘鍼灸院の院長、境田です。
「立っている時間が長いとアキレス腱が痛くなってくる」
こういった悩みはありませんか?
お仕事や家事などで長い時間立ち続けていると、ふくらはぎの下やかかとの周りに痛みが出てきて、立っているのが苦痛に感じることがあるかと思います。
この症状はアキレス腱炎という状態かもしれません。
一般的なマッサージやストレッチだけでなく、全身の状態を見ながら改善していくことで、素早く立っている時の痛みの解決につながっていくことが多いです。
今回はアキレス腱炎の原因と解決法をお伝えします。
アキレス腱炎とは?
アキレス腱とはふくらはぎの筋肉からつながり、かかとに向かう体の中でも一番太い腱です。
歩いたり踏ん張ったりする時に大きな力を発揮する、強いバネのような腱になります。
このアキレス腱が強く引っ張られるような負担がかかり続け、小さい損傷が起こったり炎症が起こったりします。
アキレス腱炎の仕組み
アキレス腱に負担がかかる仕組みを説明します。筋紡錘、腱紡錘というふくらはぎとアキレス腱にあるセンサーにエラーが起こっています。
筋紡錘
筋紡錘は筋肉にあるセンサーです。
筋肉が強く引き延ばされた時に、筋肉が切れないように力を入れさせて守るようなスイッチを入れます。
腱紡錘
腱紡錘とは腱にあるセンサーです。筋肉に力が入ると腱が引き伸ばされます。腱が強く引き延ばされた時に、腱が切れたり骨から剥がれたりしないように筋肉の収縮を緩ませていくスイッチになります。
簡単に言うと、ふくらはぎの筋肉の力を入れさせるON・OFFのスイッチが狂ってしまい、力が抜けなくなってしまっている状態になっています。
神経エラーの悪循環
- 神経の感度が下がる
常にセンサーに負担がかかっている状態が続くと、脳や神経が刺激に慣れてしまい、正しいタイミングで筋肉を緩めるという信号が送れなくなってしまいます。 - 筋肉のロック
このセンサーが正しく機能しなくなると、ふくらはぎの筋肉は常に緊張したまま固まってしまいます。
するとアキレス腱は常に強い力で引っ張られ続けることになるので、炎症している部分に休まる暇がなくなってしまいます。 - 防御反応が起こる
痛みがあることで脳がそれを警戒し、さらに周りの筋肉を固めて守ろうとします。
この防御反応がセンサーのエラーをさらに助長し、炎症が治りにくい環境になってしまいます。
アキレス腱炎の原因
炎症のきっかけになるのは負担がかかり続けてしまうことですが、負担がかかった状態から抜け出せなくなる原因というのは、立っている時の全身のバランスの崩れの影響が大きいです。
立ちっぱなしになっている時に、ふくらはぎに負担のかかる状態になっている可能性が高いです。特に多い負担がかかる状態は以下のようになります。
- つま先重心
つま先に重心がかかっていると、体が前に倒れないようにふくらはぎに力が入ります。
本来であれば、直立状態であればかかとの少し前、くるぶしの真下に重心がかかっている状態が負担を分散出来て理想的です。 - 足首の硬さ
つま先を上げる動きがしづらいような足首の硬さがあると、重心をかかとの方に寄せることができずに、つま先に体重がかかりやすくなります。 - 股関節が伸びない
股関節をまっすぐと伸ばし切ることができないと、重心が前に傾いてしまい、つま先重心になりやすいです。 - 反り腰
腰が反っている状態も、股関節が伸びないのと合わせて体重を前に傾けてしまいやすくなります。 - 猫背と巻き型
上半身が前に丸まって倒れ込むようになります。
前に傾いた体重を支えてしまうのはまたふくらはぎの筋肉になりますので、これも上半身の影響でふくらはぎに力が入りやすくなります。 - 首が前に出ている
頭の重さを支えるために、首や背中の筋肉が緊張しますが、ふくらはぎも連動して最終的に体重を支えることになります。
全体的に体が前に倒れないように、ふくらはぎで踏ん張っている状態になります。
そうなってしまう原因は、以下のものが関連し合っています。
- 筋肉の緊張
ふくらはぎだけでなく、太ももの前側、股関節の前側、腰の硬さ、上半身の前側の緊張など、全身のバランスの崩れが影響します。 - 関節の動きの制限
足首や股関節、胸を張れないような背中の関節の動きの悪さなども関連します。 - 力の入りのバランス
筋肉や関節が柔らかくても、重力に逆らって背骨や骨盤を安定させることができなければ、体を支えるためにふくらはぎに力を入れざるを得ない状況になります。
アキレス腱炎のセルフケア
アキレス腱やかかとの周りをほぐす
アキレス腱を痛みが出ない程度に優しく挟み込んで、ぐるぐると円を描くように両端からほぐしてあげてください。
かかとの周りも指で挟み込んでゆっくりとほぐします。
アキレス腱が付着する部分の近くを緩めることで、腱の負担を軽減できます。
ストレッチ
ふくらはぎの腓腹筋とヒラメ筋という2種類の筋肉を伸ばしていきます。
壁に手をついて片足を後ろに引きます。
後ろに引いた足のかかとをつけたまま、なるべく遠くに引いていきます。
- 後ろ足の膝が伸び切っている状態
- 少し曲げた状態
この2種類で伸ばしてあげると、2つの筋肉をストレッチできます。
それぞれ30秒ずつ伸ばしてあげてください。
重心移動の練習
立ってつま先を上げて、かかとに体重をかけていきます。
この状態で数秒間キープしてまた元に戻す、という動きを何回か繰り返してください。
かかとに体重を預ける練習をしてあげてください。
定位置を修正するための、神経への刺激の助けになります。
長期的な解決のために
軽度の症状であればセルフケアで落ち着くこともありますが、ご紹介したケアは表面的な症状を緩和させるものになります。
痛みを抱えて1週間以上変化がなかったり、痛みがどんどん強くなっているという方は、慢性化する前に治療を受けてみることをお勧めします。
当院では鍼と整体治療を組み合わせて、アキレス腱炎の治療を行うことができます。
鍼治療
ふくらはぎの緊張だけでなく、全身のバランスや関節の動きを崩している緊張のポイントを治療していきます。
緊張のバランスに変化が出るだけでも重心が安定しやすくなり、アキレス腱の負担を軽減できます。
整体治療
ふくらはぎに緊張が集中している状態を改善するために、関節の動きの悪い部分や力の入りが悪い部分を刺激して、負担を全身で分散して立てるように調整します。
重心を本来の位置に戻して安定させていくと、立ちっぱなしの時の定位置が徐々に修正されていきます。
まとめ
アキレス腱の痛みは突発的に起こることは少なく、痛みが出る前から体に異常が起こっていることが多いです。
悪化してしまうと歩くたびに痛みが出たり、長時間の立ち仕事が難しくなったりすることもあります。
我慢する時間が長くなるほど解決に時間がかかりやすくなりますが、決して治らないものではありません。
早めの対処で回復を目指すことが重要です。
もしアキレス腱が痛い状態が続いているようであれば、お気軽にご相談ください。
山梨県甲斐市龍地3669-1
ひびきが丘鍼治療院
院長 境田涼平


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