この記事では、腰痛を改善するために腹筋運動は本当に必要なのかという内容を解説しています。
結論としては、出来るならやった方がいいが必ずしも必要ではないということと、やり方が重要になります。 腰痛といっても、痛めている場所や痛むシチュエーションなどで種類が異なるので、原因とやり方によっては注意が必要になります。
腹筋が必要な場合と、正しい動き方を解説します。
【この記事を書いた人】
山梨県甲斐市龍地3669-1
ひびきが丘鍼治療院
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院長 境田 涼平(さかいだ りょうへい)
資格:鍼灸師・あん摩マッサージ指圧師
鍼治療、整体治療を通して、皆様が元気な毎日を送れるようにお手伝いします。
皆さんこんにちは。
山梨県甲斐市龍地にあります、ひびきが丘鍼治療院の院長、境田涼平です。
「腰痛を治すには腹筋を鍛えないとダメですか?」
「腹筋をしろと言われたけど、やってみたら逆に痛くなってしまった」
腰痛の患者さんの中で、 こうした腹筋に関するご相談をいただくことが多いです。
「腰痛の改善・予防には腹筋が大事」
この言葉は、一度は聞いたことがある方も多いかと思います。
しかし、どういった腰痛かによって腹筋の重要度が変わってきます。
そして、ひとことに腹筋と言っても、筋肉には種類があって、やり方を間違えると痛みが逆に強くなってしまうことも少なくありません。
今回は、腹筋が本当に必要なのか、腰痛を予防するための腹筋運動の正しいやり方をご紹介していきます。
腹筋運動は必要か?
結論 → 出来るならやった方がいいが、絶対に必要ではない
腰痛に共通して言えるのは、腰があらぬ方向に持っていかれてしまうのを留めておくことができない場合は、筋肉の働きの悪さが原因の一つになっている場合があります。
原因が筋肉の働きの悪さなら、働きを良くすることは必要になります。
そして、別の原因が大きくても、正しく出来れば早い改善の助けになる可能性は高いです。
ただし、必要な筋肉は鍛えるというよりは、正しく使えるようにしていくことが大切です。
安定性のチェック
- 腰を起こす筋肉
仰向けに寝て、片足を30度くらい上げます。
上げた足をそのまま30度くらい外方向に開いていきます。
この時に反対側の骨盤が引きあがってしまう場合は、骨盤を起こす筋肉にうまく力が入らなくなっている可能性があります。


- 腰の反りを抑える筋肉
仰向けに寝て、膝を曲げて足を揃え、つま先を上げます。
腰の下に手を入れて、手を腰で強く圧迫してみましょう。
この時にうまく力が入らない、強く圧迫出来ない状態になっていると、腰の反りを抑える筋肉に力が入らなくなっている可能性があります。

一般的な腰痛の種類
まずは、痛みが出るシチュエーションで分類をしていきます。
座っていて痛い、かがむと痛む
これは、筋肉の痛みです。
これは腰の筋肉が引き伸ばされてしまって、痛みが出ている状態になります。
座っている間に腰が丸まって骨盤が後ろに倒れ、筋肉が引き伸ばされっぱなしの状態で痛みが出たり、緊張して縮こまってしまった筋肉が、かがんだ時に一気に引き伸ばされた際に痛みが出てしまうような症状になります。

立っていて痛い、腰をそらした時に痛い、仰向けで寝ている時に痛い
この状態で痛みが出ているところは関節になります。
背骨の腰の部分(腰椎)の後ろ側で、背骨が重なって関節になっている部分が強く圧迫されて、痛みが出てしまっている状態です。
これは、いわゆる「反り腰」と呼ばれる方に多く、腰が通常よりも大きく反りすぎた状態が長くなってしまうことで痛みが出ます。

大きく分けると、この二つに分類されます。
こんな腹筋運動はNG!
次に、腰を痛めやすい腹筋運動を紹介します。
上体起こし
体育の授業の体力テストで、一度はやったことがあるかと思います。
一般的に腹筋運動と言われると、これをイメージする方が多いのではないでしょうか。
実はこれは、腰を痛めてしまう可能性が非常に高い、危険な運動になります。 使っている筋肉は、シックスパックの筋肉である腹直筋(ふくちょくきん)と、腸腰筋(ちょうようきん)という股関節の前側にある筋肉になります。
実はこの腹直筋や腸腰筋という筋肉を使いすぎる腹筋運動は、反対に腰にかかる負担を強くしてしまうことになります。

足上げ腹筋
足を揃えた状態で天井に向けて足を上げ、そこからゆっくりと下ろしていく腹筋運動になります。
この運動も上体起こしと同じく、腹直筋と腸腰筋という筋肉を強く使う運動になります。
特に腰をそらせると痛いという方は、腰がどうしても大きく反ってしまう形になるので、痛みが逆に強くなってしまう可能性が高く、おすすめしません。

足パカ運動
少し前にかなり流行った運動ですね。
この運動は仰向けに寝て足を天井に向け、膝を伸ばしたまま足を開いたり閉じたりといった運動になります。 この運動は確かにお腹の筋肉も使うことにはなりますが、股関節が勢いよく大きく開かれるので、関節にダメージを与えてしまったり、内ももの筋肉を鍛えすぎることで、逆に立ち上がった時などに腰の反りが強くなってしまいやすくなるので、おすすめしません。

腹筋の中でも、シックスパックの腹直筋などを強く鍛えてしまうと、おもて側の筋肉は強くなりますが、背骨を抑える働きは一切ありません。
ロボットで言うところの「ネジがゆるゆるなのに、フルパワーで関節を動かす」という状態になります。
そうなってくると、周りの筋肉や関節が壊れやすいのはイメージできると思います。
痛みの改善に必要な筋肉は?
ここで説明しておくと、確かに腰痛の改善のためにお腹にある筋肉はとても重要です。
しかし、鍛えて強くするというよりも、力が入っていない筋肉に刺激をして、機能をしっかりと回復させてあげるということが大切になってきます。
なので、大きい筋肉を激しい動きで鍛えていくというのは、逆に腰痛を悪化させることになりやすいです。
痛みの改善のために必要になる筋肉を、パターン別で紹介します。
筋肉の痛み(腰が丸まると痛い場合)
この時に重要なのは、腰が丸まりすぎないように起こしてくれる筋肉になります。
具体的に言うと、腹横筋(ふくおうきん)という背骨に巻きつくように付いているコルセットのような筋肉と、大腰筋(だいようきん)という背骨から股関節の前を通っている、背骨を起こしてくれる筋肉になります。
この奥深くにある二つの筋肉を刺激してあげることで、腰が丸まりすぎないように抑える働きが強くなります。

関節の痛み(腰をそらせると痛い場合)
この時に大切なのは、腰の反りすぎを抑えてあげる筋肉になります。
ここでも大切になってくるのは、腹横筋です。
この筋肉は、腰が反りすぎるのも抑えてくれますし、丸まりすぎるのも抑えてくれるので、どちらのパターンでも重要になります。
そして次に大切なのは、お尻の筋肉になります。
お尻の筋肉を使えるようにしてあげることで、骨盤が前に倒れて結果的に腰が反ってしまうといった状態を抑えてあげることができるようになります。

腰痛予防の正しい運動
では、パターン別で予防をするための運動を紹介していきます。
共通して必要な運動
まずは、どちらのパターンにも共通する大事な運動、ドローインです。
仰向けに寝て膝を90度に曲げて足を揃えます。
その状態で鼻から息を吸って、お腹を軽く膨らませます。
次に天井にあるろうそくの火を消すようなイメージで強く吐き切りながら、お腹を凹ませていきます。
イメージとしては、シックスパックに力を入れるのではなく、おへそを床に向けて近づけていくイメージでお腹を凹ませてください。
大切なのは息を吐ききることです。
これによって腹横筋を刺激することができます。
10回ほど行ってください。

腰を丸めると痛むパターン
ここでは大腰筋を刺激していきます。
足を前後に、歩く時の歩幅くらいで開きます。そのまま体重を前の足に移動しながら、後ろの足の膝を、前の足の膝に近づけていくイメージで力を入れていきます。 足はついたまま、弾むように力を軽く入れます。
これによって骨盤を起こしてくれる働きが強くなります。
筋トレではないので、やっている感覚は薄いと思いますが問題ありません。


腰をそると痛いパターン
お尻の筋肉を刺激していきます。
片膝を90度に曲げ、立てた状態で仰向けに寝ます。
そのまま、かかとで床を真下に押して、少しだけお尻を浮かせるくらいの力を入れて軽く動かしていきます。 ボールが弾むようにリズムよく、10回行うだけで大丈夫です。

次に、腰を押し付ける運動をしていきます。
両膝を90度に曲げて足を揃えて立てます。
そのまま腰の骨を床に向けて押し付けるイメージで、息を吐きながら腰を丸めていきます。
この時に頭が上がらないように気をつけてください。

痛みが続く場合は
以上の運動は、どれも鍛えることが目的ではありません。
筋肉に刺激を与えて神経の伝達をスムーズにすることで、眠っていた筋肉がしっかり働くようになります。
もしも腰が痛い場合は、まずは自分の腰痛のタイプを知って、それに対応する運動をしていくことが重要になります。
腹筋のやり方を間違えると、逆に痛みを強くしてしまう可能性があるので、慎重に行ってみてください。
もし、筋肉はしっかり使えている、これらの運動をやってみても痛みが一切改善しない、逆に痛くなるという場合は、全身の筋肉のバランスや関節の動き、重心の移動など、他の要素によって腰痛が引き起こされている可能性が高いです。
こうした場合は、ご自身での原因の特定が難しい状態なので、しっかりと専門的な視点で検査をして、治療を受けてみることをおすすめします。
当院では、腰痛の原因を細かな問診と検査で特定し、治療を行います。
鍼治療と整体治療を組み合わせ、筋力以外の問題に対してもアプローチを行います。
合わせて、行っている運動が正しくできているかも確認し、安全に出来るようにやり方をお伝えします。
治療に加えてご自身での運動を並行することで、改善のスピードはより早まっていくことが多いです。
※必要がなければ運動を強要することはありませんのでご安心ください。
まとめ
腰痛改善に腹筋が必要かどうかについては、「出来るならやった方がいいが、絶対に必要ではない」というのが答えです。
まずは安定感のチェックをしてみて、安定性に問題があれば簡単な予防運動から取り入れてみてください。
もし痛みが変化しないようであれば、一人で我慢せず、お気軽にご相談ください。
一緒に原因を見つけて、早く改善していきましょう。


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