皆さん、こんにちは。
山梨県甲斐市、ひびきが丘鍼治療院の院長、境田です。
「仕事よりも家にいる時間の方が腰が痛いことが多い。」
「家でくつろいでいると腰が重くなってくる」
こういったお悩みはありませんか? 腰痛の患者さんの中でも、こうした状態の方は意外と多いと感じています。
外で気を張っている時の方が痛みも出そうなものですが、家で休んでいる時の方がつらいのはなぜなのか。
不思議に感じている方も少なくありません。
もしかするとその腰痛は、家の中での床座りの習慣が影響しているかもしれません。
今回は、床座りが腰に負担をかけてしまう理由を解説します。
床座りの時の腰の状態
床に座っている時、あぐらや正座、横座りなど、座り方で多少の違いは出ますが、多くの床での座り方は骨盤が後ろに倒れ、腰の筋肉が強く伸ばされた状態になりやすいです。
そうなってしまうと、腰の筋肉が血流不足になり、酸欠状態を起こして、痛みを感じるようになっていきます。
また、椎間板という背骨の間にあるクッションにも大きな負荷がかかるので、この部分の痛みやヘルニアなどにも発展しやすくなります。
特に家で床に座ると、椅子に比べて立ち上がるのも面倒なので、つい同じ体勢で座る時間も長くなりがちです。
床座りと椅子座り、腰の負荷の違い
腰の椎間板にかかる負担を検査したデータがあります。
まっすぐ立っている直立姿勢を基準にした場合、椅子に座った時は40%ほど負担が増えます。
これだけでも負担は大きいのですが、床であぐらをかいた時は、50%から80%も負担が大きくなることが分かっています。
椅子よりも大きな負荷が腰にかかり続けていることになります。
また、床に座ると骨盤が大きく後ろに倒れる影響で、椅子よりも筋肉が大きく伸ばされる形になります。背もたれもないので、倒れないように背中やお腹の筋肉を酷使してしまう形にもなります。
座り方別・負担のかかり方
次に、具体的な座り方ごとの負担について説明します。
- あぐら
骨盤が後ろに倒れて大きく腰が丸まる形になるので、筋肉に引き伸ばされる刺激がかかりやすくなります。
また、骨盤も大きく後ろに倒れるので、骨盤の関節や靭帯にもダメージがかかります。
股関節を大きく開くため、股関節の動きの悪さが腰のトラブルに発展することもあります。 - 正座
背中を真っ直ぐに伸ばしている形にはなりますが、重力で体が倒れないように腰から背中にかけて筋肉に強い緊張が出やすくなります。
また、膝を深く曲げ、足首も強く引っ張られる形になります。
どうしても膝の裏で神経が圧迫されて足がしびれてくるため、長時間続けるのは難しい座り方です。 - 長座(足を伸ばして座る)
この座り方は太ももの裏が引き伸ばされるため、それに繋がって骨盤が後ろに倒れ、腰も引っ張られます。
座っている間、太もも裏と腰の筋肉がずっと綱引きをしているような状態になり、腰の方が先に疲労を感じて痛みが出やすくなります。
座椅子に座った場合も、結局は腰の引っ張り合いが起こるため、負担はかかり続けます。 - 横座り
片方のお尻に体重をかけ、足を左右どちらかに折る座り方です。
左右非対称に腰の筋肉を使って姿勢を安定させることになるため、右か左かどちらか一方の痛みに繋がりやすくなります。
骨盤の関節にも不均等な負荷がかかるので、骨盤の痛みになることもあります。 - 割座(いわゆる女の子座り)
上から見てWの字に見える座り方です。
股関節が内側に大きくねじれるため、腰や骨盤を支える筋肉にうまく力が入らなくなり、姿勢が崩れやすくなります。
関節に直接ダメージを与えやすいため、立ち上がった時に腰が痛む原因になります。
特に横座りと割座は、骨盤や筋肉への負荷が強い上に、股関節や膝などの関節も痛めてしまうきっかけになるので、なるべくやめた方がいいです。
痛みに関係する腰以外の部分
腰の痛みは、腰以外の場所からの影響も大きく受けています。
- 股関節
股関節が日常的に開きすぎたり、逆にうまく開けなかったりすると、骨盤がそれを補うために連動して後ろに倒れ、腰の筋肉が引っ張られて負担になります。 - 首・背中・肩甲骨
上半身が前に入ったり丸まったりすると、その重さを支えるのは腰の筋肉になります。筋肉が引っ張られた状態でさらに力を入れ続けなければならず、腰の筋肉が疲労を起こしやすくなります。 - お腹
お腹が緊張していると、骨盤が後ろに倒れるように丸くなってしまいます。
また、お腹が圧迫されることで呼吸が浅くなり、肩に力が入り上半身の丸まりがさらに強くなってしまいます。 - 骨盤の傾き
骨盤は大きくねじれることはありませんが、筋肉の緊張バランスや片側に体重をかける習慣で傾いて座っていると、関節のつなぎ目に負荷が集中して痛みが出たり、筋肉の緊張を強めたりします。
椅子に座れば解決するのか?
椅子の方が負担は少ないので、環境を変えられるならその方が楽かもしれません。
ですが、床座りが絶対にダメというわけでもないと考えています。
床で痛くなる座り方を楽だと思って続けてしまっている体の状態では、たとえ椅子に変えても、ずっと楽に座り続けられることは少ないからです。
痛みが強い時は椅子を使うのが良いですが、理想は、ある程度床に座る負荷がかかっても大丈夫な体の状態を作ること。
その方が、日常生活でもストレスがかからないと思います。
体は本来、何をしても「ちょっとくらいならOK」という余裕のある状態が望ましいです。
痛みの解決のために
床に座っていての腰痛を解決していくには、座っていて腰に負担をかけるような関節の動きの悪さや、正しい位置に留めておく安定感のなさ、それをつくっている筋肉の緊張バランスの異常を改善していく必要があります。
座り方や座り時間を見直してみても痛みがある場合は、全身に目を向けての改善が必要なケースが多いです。
もしも長期間お悩みのようであれば、治療を受けてみることをお勧めします。
当院では、鍼治療と整体治療を組み合わせて、床に座っている時の腰痛の治療を行っています。
鍼治療
腰の痛いところを治療するというより、負担がかかる座り方をしている原因に対して治療をしていきます。全身の状態をみて、普段取っている座り方で動きの悪くなっている部分を確認しながら、ツボを選んで治療します。
整体治療
動きの悪い関節の動きを正常に戻してから、負担のかからない座り方で安定できるように、軽い関節運動を加えながら筋肉を刺激していきます。
心地よいくらいの力加減の運動なので、バキバキ鳴らしたり、無理な筋トレをさせたりはしませんのでご安心ください。
まとめ
床座りは、楽だと思ってついつい長い時間そのままになりがちです。
しかし、その中での身体の慢性的な負担が腰痛の引き金になっている可能性があります。
せっかくの家でのリラックスタイムも、痛いなと感じながら過ごすと身体も休まりません。
家で蓄積された腰痛が、仕事や運転中など、他の場面の腰痛につながることも珍しくないので、早い段階で解決して家での時間が充実すればと思います。
我慢せず、お早めにご相談ください。
山梨県甲斐市龍地3669-1
ひびきが丘鍼治療院
院長 境田涼平


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