この記事では、色々な不調につながる歯の食いしばりの解決方法を解説します。
食いしばりが起こると、首、肩やアゴの筋肉の緊張や、呼吸が浅くなることで神経などにまで影響して、耳鳴りや胃もたれなどの内臓の症状に発展することもあります。
食いしばりが身体に起こす影響と、解決法を解説します。
はじめに
皆さんこんにちは。
山梨県甲斐市龍地にあります、ひびきが丘鍼治療院の院長、境田です。
「肩こりや頭痛が慢性的に続いていて、何をしても良くならない」
「病院でもらった薬を飲んでも耳鳴りや胃の調子の悪さがなかなか良くならない」
こういったお悩みはありませんか?
当院には身体が痛くて来られる方が一番多いですが、お話を聞いていると、一番痛いところ以外にも複数痛い部分があったり、胃の調子が悪かったり、耳鳴りがしていたりと、色々なマイナートラブルを抱えている方がたくさんいらっしゃいます。
今この記事を読まれている方も、悩みに優劣はあれど問題は一つではないことが多いのではないでしょうか?
こういったお悩みは一つずつ対処してもなかなか良くならないケースも多く、根本的な原因が食いしばりだったということが多くあります。
食いしばりは無意識的に他の症状の治りを悪くすることもあるので、軽視できない症状です。
今回は、食いしばりが引き起こす症状の解説と、解決方法をご紹介します。
食いしばりが起こす症状
食いしばりは、あごの筋肉に力が入り、常に歯をかみしめている状態です。
食いしばりが長期間続くと、色々な症状の引き金になったり、治りを悪くする要因になります。
代表的なものをあげると、以下のような症状と関連します。
- 首・肩こり
- 寝違え
- 顎関節症
- うで・手のしびれ
- 頭痛
- 眼精疲労
- 耳鳴り
- 顔の痛み
- 腰痛
- 胃の不調
- 便秘、下痢
など、たくさんの症状と関連します。
それはなぜなのかを、種類に分けて説明します。
食いしばりが他の症状に発展する理由
筋肉の緊張
食いしばりは、無意識的にあごの筋肉、こめかみの筋肉、首の筋肉に力が入り続けている状態になっています。
この時に力が入る首の筋肉、肩の筋肉が悪さをすることが多いです。
首や肩の緊張は直接首・肩こりにつながり、頭に向かう血流を少なくしてしまうと筋肉の緊張からくる頭痛を起こし、神経を圧迫すると腕や手のしびれに発展します。
また、首の緊張は肩を引き上げて呼吸をする「胸式呼吸」をしやすくします。
この呼吸がメインになってくると、息を吐く筋肉に力が入りにくくなり、背中や骨盤周りを支える筋肉にも力が入らなくなります。
そして安定感がなくなることで筋肉の緊張のバランスが崩れ、さらに肩こりや腰痛に発展しやすくなります。
そして、寝ている間の食いしばりは、身体の回復を妨げてしまいます。
本来、リラックスするべきタイミングで力を抜くことができず、朝起きたときの頭痛や起き上がるときの腰の痛みにつながることもあります。
関節の動きが硬くなる
筋肉が緊張した状態が長期間続くと、その周りにある関節の動きが悪くなっていきます。
関節も動かす範囲が狭くなったままになると、いざ動かそうと思っても、関節を動かす範囲が小さくなってしまいます。
特に食いしばりで硬くなりやすい関節は、首(頸椎)や背中の背骨(胸椎)、鎖骨から肩甲骨、肩甲骨から肋骨にかけての関節が動かしづらくなっていきます。
関節が動かなくなると筋肉も伸びなくなり、筋肉の緊張と関節の動きの悪さがお互いに干渉しあって、どんどんと動けない身体になっていきます。
あごの筋肉は緊張が強くなると、関節を強く圧迫したり、口を開けたときのあごのズレを引き起こして、あごの関節の痛みやズレを起こす「顎関節症」につながります。
背中が丸まった状態で固まり、お腹が圧迫されている状態が続いてしまうと、胃の不調や下痢、便秘などの腸の不調につながりやすくなります。
呼吸が浅くなる
食いしばりが強くなり、首や肩の筋肉の緊張が強くなると、肩を引き上げての胸式呼吸をやりやすくなります。
胸式呼吸が強くなると首肩の筋肉が疲れやすくなり、さらに呼吸が浅くなることで酸欠状態になり、筋肉にだるさや痛みを感じるようになります。
また、呼吸が浅い状態が続くと、自律神経が乱れて常に身体が興奮状態になります。
それがさらに、筋肉の緊張や内臓の機能低下を起こして、症状が悪化します。
耳鳴りや偏頭痛なども、筋肉の緊張や自律神経の乱れが影響して起こることが非常に多いです。
悪い癖のパターンが出来上がる
身体は良くも悪くもいつも通りの状態を維持しようとします。
上記のような状態が長期間続いていくと、
「筋肉に力が入り続けているのは正常」
「関節は動かないのが正常」
「呼吸が浅いのは正常」
「身体が痛いのは正常」
と認識して、身体に不調を感じていてもその状態を維持しようとしてしまいます。
これは脳で記憶してしまっている部分もあり、改善していくためには時間がかかります。
年単位で身体の不調を抱えていて、食いしばりも長い期間癖として定着している方は、身体に良い刺激が入ったとしても、すぐにいつも通りの状態に戻そうと短期間で症状が悪化しやすくなります。
これを改善していくためには、良い刺激を繰り返し与え、良い状態が当たり前と言うふうに身体や脳の認識を塗り替えていく必要があります。
食いしばりのチェック
実際に食いしばりがあるかどうかをチェックしていきます。
以下のどれかに当てはまっていれば、日常的に食いしばりが起こってしまっている可能性があります。
- 安静にしている時にも、上の歯と下の歯が触れ合っている
- 舌の縁に歯の跡が付いている
- 歯医者さんで「奥歯が平らに削れている」と言われたことがある
- ご家族などに歯ぎしりを指摘されたことがある
- あごに痛みやずれ、パキパキと音を感じることがある
- 朝起きたときに、あごやこめかみが疲れている
食いしばりを防ぐセルフケア
食いしばりを解決していくためには、身体が力を抜くことを覚え、全身で大きな動きをできるようにしていく必要があります。
力を抜ける状態にするためには、筋肉の緊張を緩め、それに合わせて関節を動かしながら深い呼吸を身につけ、徐々に悪い癖を解決していくことが重要です。
腹式呼吸の練習
立って行ってもいいですが、仰向けに寝て行うと分かりやすいです。
一度息を吐ききります。
その後鼻から吸ってお腹が軽く膨らみ、口から息を吐いて、お腹が徐々にしぼんでいくイメージでゆっくり長く息を吐きます。
ポイントは、全力で吸わずに、自然に入ってくる程度に吸い、吐くときは空気を出し切り、お腹はしぼみますが、腹筋に無理やり力を入れて吐かないことです。

背骨・胸の運動
横向きに寝て行います。
上にある足の膝と股関節を90度曲げ、下の手で膝が浮かないように押さえます。
上側の手が頭の上を通るようにして、上半身を大きく捻ります。
上げた手の親指を床に向けるように捻ると、上半身がさらに開きやすくなります。
目線は手の先を見るようにして、首も一緒にひねることで背骨が大きく動きます。
大きく胸を開いた状態で数回深呼吸をします。


首のストレッチ
あごと連動する首の筋肉を伸ばします。(右側を伸ばす場合で説明します)

右手を腰から左の骨盤に回し、左手で手首を押さえます。
そのまま首を左に倒し、あごを天井に向けるように上を向きます。
首の斜め前側が伸びている状態で30秒キープします。


まとめ
身体にいろいろな症状があって、そのお悩みがなかなか解決しない場合は、食いしばりが関連している可能性があります。
食いしばりがあるかどうかをチェックしてみて可能性がある場合は、食いしばりからケアをしていくことで、メインでお悩みの症状が徐々に解決していくかもしれません。
食いしばりを改善するのには時間がかかる場合が多いので、メインの症状が落ち着いてくるまでにはさらに根気が必要です。
すぐに症状が楽になったと感じる事は少ないですが、根気よく改善を目指してみてください。
しかし、実際は背中の上の方を自分で動かすのはとても難しく、全体的に筋肉の緊張や身体の使い方を改善していくのは、現実的には非常に難しいです。
1ヵ月以上努力しても一向に変化がない方や、マウスピースなどで対策をしても食いしばりが治らず他のお悩みも解決しない方は、治療を取り入れた方が格段に改善スピードが上がります。
当院でも、お悩みの症状に対していろいろな目線からアプローチを行っていきます。
鍼治療や整体治療は自分ではなかなか動かせない部分の動きを良くしたり、メインでお悩みの症状の緩和を行いながら、根本的な食いしばりに対しても治療を行っていくことができます。
食いしばりが絡む症状はある程度の時間はかかるかもしれませんが、長年1人で努力をして一向に改善しなかった方もお悩みの症状が楽になり、快適に過ごされている方がたくさんいらっしゃいます。
今までお悩みの解決に向けて努力されたことは、とても素晴らしいことだと思います。
それでもつらさが変わらなかった場合は、違うアプローチを取り入れてみるのがおすすめです。
本格的に改善したいとお考えの方は、お気軽にご相談ください。
改善できなかった症状の原因を検査して、一緒に解決に向けて頑張りましょう。
最後までお読みいただきありがとうございました。


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