遠くに手を伸ばすと腰が痛むのはなぜ? 痛みの原因と正しい動き方

要約

この記事では、遠くに手を伸ばすと腰が痛くなる症状の原因と解決法を解説しています。
結論としては、身体の動かし方に問題が起こっていることが多く、これを改善することで痛みが出ずに腕を伸ばすことができるようになる可能性があります。
痛みが起こる仕組みと、安全に動かす方法をご紹介します。

はじめに

皆さんこんにちは。
山梨県甲斐市龍地にあります、ひびきが丘鍼治療院の院長、境田です。

「物を取ろうと手を伸ばしたときに腰が痛くなった」
「腕を前に出して物を持つと腰が引っ張られて痛い」

このようなお悩みはありませんか?

慢性的な腰痛から突然起こるぎっくり腰まで、手を遠くに伸ばした瞬間に痛む腰痛は非常に多いです。
日常生活で何気なくしている動きですが、一度痛みが出てしまうと、手を伸ばすのが怖く感じてしまうこともあるかと思います。
こういった腰の痛みは、腰自体の問題ではなく、全身の動かし方を改善することで解決できる可能性があります。
今回は、遠くに手を伸ばしたときに起こる腰痛の原因と正しい動き方をご紹介します。

目次

腰に痛みが出るのはなぜなのか?

腰に痛みが出てしまう理由を結論から説明すると、全身が連動してうまく動かせていないため、腰の筋肉が強く踏ん張ってしまうからです。
手を遠くに伸ばした時は、上半身の重さや腕の重さを支えなくてはいけなくなります。
この重さを肩甲骨周りや背中、体重の移動などでうまく分散できれば良いですが、腰に痛みが出てしまう方は重さをうまく分散できず腰で支えてしまう動き方になってしまっています。

腰に負担がかかる動き方

腰に負担がかかってしまう動かし方を分解して説明します。

肩が引き上がる

腕を伸ばしたときに、その腕を支えるのは腕の骨からつながる肩甲骨です。
そしてその肩甲骨を支える筋肉にうまく力が入らなくなると、腕や持ったものの重さに負けてしまい、肩が引き上がり、肩甲骨が浮いた状態になります。
肩甲骨が浮くと、脇があいて、背中が丸まり前に倒れやすくなります。
前に倒れそうな上半身を腰の筋肉で抑えることになってしまうので、負担が強くなります。

股関節がうまく曲がらない

手を伸ばす時は、上半身が前に倒れていきます。
この時に、本来であれば、股関節が大きく曲がり、背中はまっすぐの状態で上半身が折りたたまるように前に倒れると腰の負担は小さくなります。

しかし、股関節がうまく曲がらないと、腰から上の上半身を丸めて、手を伸ばすことになります。
この時に腰の筋肉が強く引き延ばされます。
そして前に倒れている姿勢の間や、元の姿勢に戻るときに、筋肉に強い負荷がかかってしまいます。

重心移動がうまくできない

座っている時と立っている時で変わります。

座っているときに、手を遠くに伸ばす時は前に重心が移動して腕を前に出します。
重心が後ろに残っていると、股関節が曲がらず、腰を丸めて手を伸ばすことになります。

立っている時は、重心が後ろに移動してかかと側に体重がかかりながら腕を前に出します。
前側に重心がかかると、つま先に体重がかかり、ふくらはぎの筋肉に力が入り、上半身が倒れないように腰の筋肉にも力を入れるようになります。

うまく動かせなくなる原因

なぜ腰が痛いのに、腰に負担がかかる動きをしてしまうのか?
その原因は、以下のようなものがあります。

身体を支える筋肉に力が入りづらい

腕の重さを支えるために、肩甲骨を体幹に押し付けて安定させておくための筋肉に力が入らなくなると、肩の上の筋肉に力が入り、肩が浮き上がってしまいます。

また、身体が前に倒れたときに、背骨が丸まらないようにするための小さい筋肉や、股関節を曲げる動きをコントロールするために力が入るお尻の筋肉に力が入らなくなってくると、重心の移動がうまくできなくなってしまいます。
身体の奥にある支える役割の筋肉にうまく力が入らなくなると、大きい筋肉を優先的に使うことになります。
この状態が長期間続くと、意識をしても支える筋肉にうまく力が入らず、大きい筋肉に負担が集中して疲労してしまいます。

関節の硬さ

腕を前に伸ばすときに、どこかの関節の動きが悪くなっていると、それを補うために腰に大きな負担がかかることがあります。
例えば、股関節を曲げる動きが硬くなり、できなくなっていれば、どうしても腰を丸めなければいけなくなります。
肩の関節が硬くなってしまい、腕が満足に上がらなくなれば、肩をすくめたり、身体を傾けたりして腕を伸ばす動きになってしまいます。
動きの悪さをカバーすることで、上半身と下半身のつなぎ目にある腰に強い負荷がかかってしまいます。

日常的な習慣の影響

人間の身体は反復して頻繁に行う動きはよりやりやすく、滅多にやらない動きはどんどんできなくなっていきます。
自転車に乗れるようになったり、パソコンのタイピングが速くなったりするのもこの仕組みのおかげです。
腰に負担をかける動かし方を日々繰り返してしまうと、負担がかかるがやりやすい動きに感じてしまい、腰に負担をかけない動かし方は腰には優しいですが、感覚としては動きにくく感じるようになります。
痛みが出る動かし方に慣れてしまっているので、痛む原因や仕組みがわからないとなかなか変えることができずに、慢性的な腰痛につながったり同じ動きでぎっくり腰を繰り返してしまうこともあります。

身体を痛めない動かし方

腰に負担をかけない動かし方を説明します。

股関節を曲げる

前に伸ばさない方の手を股関節が曲がるところに添えておくとわかりやすいです。
股関節を優先して曲げて、腰はまっすぐ、綺麗なお辞儀をするようなイメージで前に倒れます。
立っている場合、軽く膝を曲げても構いません。

肩を下げる

腕を伸ばした時に肩をすくめないようにすることで、肩甲骨が安定して、腰で重さを支える比率が小さくなります。

呼吸を止めない

身体に力を入れる瞬間に呼吸が止まってしまうと、肩が引き上がり、お腹側から腰への圧迫の負荷が強くなり、腰を痛めやすくなります。
身体を動かしている最中や、手を伸ばした先で何かものを持った時など、力を入れるタイミングには必ず息を吐いた方が腰の負担を小さくすることができます。

重心移動

座っている時

重心を前にかけて、股関節を深く曲げることが重要です。
股関節を深く曲げて腰を丸めずに、背筋を伸ばしたまま前に倒れます。
体重は足で支えるので、足の裏は床や地面にしっかりとつけておいてください。

立っている時

かかとに体重を移動しながら、お尻を後ろに軽く引き股関節を曲げます。
重心が後ろ側にかかると下半身の後ろ側の強い筋肉に力が入りやすくなり、上半身の重さを支えてくれるようになります。

手に取ったものは、すぐ手前に引き寄せる

手を伸ばした先で持ったものが重たい場合は、どうしても腰への負担が強くなってしまいます。
手に取ったものをなるべく素早く身体に近づけ、自分の身体に密着させることで、物の重さで腰にかかる負担を最小限にすることができます。

まとめ

遠くに手を伸ばしたときに腰を痛めてしまうのは、身体の動かし方によって腰に負担が集中してしまうことが原因となります。
同時にうまく動かせないとどうしても負荷がかかる複雑な動きなので、文章を読んだだけで急に痛みなく動ける方は多くありません。
しかし、余裕のあるときに一つ一つの動きを分解して行ってみて、実際に動くときに頭の片隅にポイントを入れておいていただければ良いかと思います。

負担がかからない動き方をまずは知っておいて、徐々に身に付けていっていただければ動き方も変わっていきやすいです。

  • 痛みが強いので早く解決したい
  • 身体が固まってしまい、うまく動かせない
  • 自分でやってみたが腰の痛みがなかなか変わらない

そういった方は治療を受けてみてください。

当院でも痛みの出る動きや身体の状態を踏まえて治療を行っていますので、お気軽にご相談ください。
筋肉を緩めたり、身体が柔らかくなって解決ではなく、実際に生活の中で腰に負担をかけないように動けるようになることが重要と考えています。
自然と負担のかからない動き方をできるように治療を通して調整をしていきます。

何気ない動きの中で痛みが出てしまうタイプの腰痛ですが、この腰痛が改善できるような身体の動かし方を身に付けておけば、立ち上がる時やものを持ち上げる瞬間など、他の場面でも腰を守れるようになっていきます。

繰り返し痛みや長く続く痛みにお困りの方は参考にしてみてください。
最後までお読みいただきありがとうございました。

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ひびきが丘鍼治療院 院長 境田 涼平

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