この記事では、首のヘルニアの症状が続く理由と症状の解決方法を紹介しています。
結論としては、ヘルニアの症状は改善できる可能性がありますが、日常生活上の背中から頭にかけての位置を改善していく必要があります。
頭が前に倒れたような状態が長時間続くと神経を圧迫し症状が起こるので、頭の位置を修正することで首で起こる神経圧迫を弱くすることができます。
症状が長引きやすい理由と合わせて解説をしていきます。
皆さんこんにちは。
山梨県甲斐市龍地にあります、ひびきが丘鍼治療院の院長、境田です。
「首のヘルニアと言われてから何年も腕がしびれたままになっている」
「下を向いて作業をしていると腕や背中にしびれが起こる」
このようなお悩みはありませんか?
しびれという症状の中でも、こういったヘルニアの症状に関するお悩みを聞くことがあります。
ヘルニアが起きてしまったことに関しては仕方がありませんが、実はヘルニアによる症状は時間の経過でなくなっていくことが多いです。
しかし、実際には長期間痛みやしびれの症状が残っていて、そのままになっている方が多いです。
長年続く症状なので諦めてしまっている方も非常に多いかと思いますが、本来は時間の経過で治っていくものになります。
今回はヘルニアの症状がいつまでも治らない理由と、症状を解決していく方法を紹介していきます。
首のヘルニア(頸椎ヘルニア)とは
まず、首のヘルニアとはどういったものかを説明していきます。
首のヘルニア(頸椎ヘルニア)というのは、首の骨(頸椎)の骨の間にあるクッションの役目をする「椎間板」という組織の中にある「髄核(ずいかく)」という硬いグミのような組織が、椎間板から飛び出てしまった状態のことを言います。

飛び出るだけでは症状は起こりませんが、飛び出た髄核がそのすぐ近くにある神経を刺激してしまうことにより、首から手にかけての痛みやしびれなどの症状を起こすことがあります。
基本的には頭を前に倒したときに神経が圧迫されて症状が起きることが多いです。
症状が残る理由と原因
本来、ヘルニアが起きて飛び出てしまった髄核は、半年から一年くらいで時間の経過とともに身体に吸収されてなくなっていきます。
髄核がなくなれば神経の圧迫がなくなるので、本来であればそこで症状もなくなるはずです。
しかし、実際には何年も症状を抱えて生活している方は数多くいらっしゃいます。
その理由は何なのでしょうか?
基本的には、神経を刺激する頻度の多さと時間の長さにあります。
1. 頭が下がる姿勢
ヘルニアの症状は、首の骨が前に倒れ、首の後ろ側で神経の圧迫が起こったときに症状が出やすくなります。
首が前に倒れ、曲がったような状態を長時間続けてしまっていると、神経の圧迫が強く出やすくなります。
書き物や料理、洗い物など、下を向いて作業をする機会が多くなると、それだけ症状が起きる頻度も多くなります。

2. 背中から肩甲骨が前に倒れる
肩甲骨や背骨(胸椎)は、首の動きと連動して動くことになります。
頭が下を向いた状態になると、背中が前に倒れ、肩甲骨も外側に開きながら前に倒れる状態、いわゆる「猫背状態」になりやすくなります。
こういった首より下の動きの悪さも、首の位置を悪くする原因になっていきます。
3. 長期間、症状を我慢していた
しびれや痛みの症状が出ている間、症状を我慢して生活してしまった方は、症状が残りやすくなります。
その理由は2つあります。
- 神経が圧迫される力と時間の問題
症状が出ているのにそれを我慢して生活していると、神経が強く圧迫されている状態が長期間続くことになります。
折り目がついたお札が元のピン札には戻らないのと同じで、神経にもヘルニアで圧迫された痕がついてしまいます。
圧迫された状態が長期間続いてしまうと神経に痕が残ってしまい、それが改善できなくなることがあります。
1年以上症状が続いているという方は注意が必要です。

- 脳の反応
脳は良いか悪いかは別として、いつもの状態というのを維持しようとします。
強い症状が頻繁に長期間続いていると、脳が痛みやしびれの刺激を感じている状態を「いつもの状態」と認識してしまいます。
そうなった時に、脳が勝手に痛みやしびれの症状を作り出すようになります。
物理的に神経に問題がなくなっても、症状を感じてしまうことが多くなってしまいます。
症状が残ってしまう根本的な原因
神経に刺激が起こるのは、頭が前に倒れている状態が多くなることですが、その状態から抜けられなくなるのには原因があります。
筋肉の緊張
こういった場合では、首の前側や胸の前側、お腹の筋肉など、上半身の前側の筋肉や、姿勢を崩してしまうお尻の筋肉の過剰な硬さなど、筋肉の緊張が強くなって丸まった状態から抜けられないことが考えられます。
背中の動きの硬さ
背中が丸まった状態で関節が動かず固定されてしまうと、首に負担をかけない姿勢を取ろうと思っても、うまく身体を起こすことができずに負担がかかりやすくなってしまいます。
特に胸椎と肩甲骨、そして肋骨の動きが悪くなると、頭を起こすことができなくなります。
骨盤の傾き
この場合は、骨盤が前側や後ろ側に過剰に傾きすぎている状態になります。
骨盤は身体の土台になります。
傾いた土台の上に立った家は傾いてくるのと同じように、骨盤の傾きが過剰に強くなりすぎると、そのバランスの辻褄を合わせるために頭が前に倒れた状態になってしまうこともあります。
認識の問題
これも脳の機能の話になります。
症状があるのが当たり前の状態になると、身体の動かし方や、頭の定位置だと思っている部分も、自然とヘルニアの症状が起こりやすい位置で固定されていることが多いです。
頭では分かっているけど、実際の姿勢や動き方は負担をかけている状態になります。
日常生活で気をつけるべきポイント
1. 頭だけで下を見ない
頭から首が前に倒れた状態で下を見たまま作業を続けてしまうと、症状が出やすくなります。
具体的には、スマートフォンの操作や、家事での料理や洗い物など、下を見る作業をするときは特に注意が必要です。下を見るときは頭だけを倒すのではなく、上半身が全体的に真っすぐ倒れて前かがみになっていくのが良いです。

2. 座るときは骨盤を立てる
骨盤の一番下には「坐骨」というお尻の骨があります。
この骨が、座っている面に対して一番鋭く刺さっている角度で骨盤を起こして座るのがおすすめです。
絶対ではありませんが、症状が強いときは床に座るよりも椅子を使った方が、身体をまっすぐに維持しやすくなります。

3. 顎を引き、みぞおちを少しだけ前に出す姿勢をイメージする
良い姿勢を取ろうと思っても、背中に全力で力を入れて首を固定していると、疲れてしまい長時間維持できなかったり、肩こりや腰痛など他の症状につながることもあります。
理想は脱力状態でも良い姿勢を維持できることです。
なるべく最小限の力でいいので、軽く顎を引いて、みぞおちを少しだけ前に出してあげる程度のイメージでも、良い姿勢を十分に作ることができます。
改善のためのストレッチと運動
次に、改善のためのストレッチと運動を紹介します。
1. 背中を起こす運動
あお向けに寝て、膝を曲げた状態で行います。
背中の肩甲骨の少し下あたりに、枕やクッションなど何か高さがあるものを置いていきます。
クッションに背中を乗せ、そこを基準にして後ろにそらせるように、息を吐きながら手を組んで真上に引き上げます。 力づくで行うと力が入ってしまい、うまく動かないので、重力に任せて腕を振り上げるイメージで行ってあげてください。


2. お腹のストレッチ
うつぶせの状態で、アザラシのように上半身を起こしていくストレッチになります。
腰をそらすのではなく、お腹を伸ばしていきたいので、おへその少し下あたりまでは床に必ずつけた状態で行ってください。
もしも腕を完全に立てるのが硬くて難しい場合は、肘を開いて行っても構いません。
お腹が伸びている感覚を30秒キープしてください。

3. 重心移動と姿勢の維持の運動
立って行います。
まず、頭の後ろで手を組んで、後頭部を手に押し付けるように首の後ろに軽く力を入れていきます。

この状態のまま、かかとに体重をかけてお尻を後ろに引いていきます。膝は少し曲がっても構いません。
股関節を曲げて前に倒れていきます。

もも裏が限界まで伸びる感覚がしたら、身体を起こしていきます。
この一連の動きの中で、後頭部を手に押し付ける力は常に入れっぱなしで行ってあげてください。
体重移動と首を起こす筋肉を刺激する運動になります。
まとめ
首のヘルニアの症状は、本来であれば時間の経過とともになくなっていく症状になります。
しかし、症状が残ってしまう方は、日々の姿勢や身体の動かし方に問題が起こり、身体がそれを記憶してしまうことで、ヘルニアがなくなった後も症状だけが残ってしまうという状態になりやすいです。
神経に痕がついてしまった場合は、どうしても症状がわずかに残ってしまう場合もあります。
首のヘルニアと言われてから症状が残っていて、半年以上経過しているという方は、早めに改善を目指していくのがおすすめです。
まずは日常生活で注意できるポイントから意識をしてみてください。
そして、1つでもいいので運動やストレッチを取り入れてみてください。
やってみても症状が悪化し続けていたり、特に変化が見られないという状態であれば、自力で改善できる範囲を超えている可能性が高いので、治療を受けてみることをおすすめします。
当院でも、鍼治療と整体治療を組み合わせて、首のヘルニアの症状に対して治療を行っています。
自力で回復できない症状は、筋肉の緊張しすぎている部分と、うまく使えていない部分のバランスが大切なので、鍼治療で身体を緩めつつ動かしやすい身体を作り、整体治療で良い状態を維持できる身体を作っていきます。
ヘルニア自体は時間の経過で落ち着いていく症状です。
症状がまだ残っていたとしても、改善できる可能性は残されているので、まだ諦めないでください。
「一生そのままなんだ」と思っていた方も、まずはお気軽にご相談ください。
一緒に解決していきましょう。


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