この記事では、強い腰の痛みと足のしびれでうまく起き上がることができない強い坐骨神経痛の症状を解決する方法を、実例をもとに紹介しています。
今回ご紹介する患者さんは、首から腰、骨盤や股関節の全体的な動きを解決していくことで、症状を楽にしていくことができました。
朝の腰の痛みと神経痛の原因、具体的な解決方法をご紹介します。
はじめに
皆さんこんにちは。
山梨県甲斐市龍地にあります、ひびきが丘鍼治療院の院長 境田です。
「毎朝腰が痛くて起き上がるのに時間がかかる」
「 立ち上がってから、しばらくの間、腰の痛みと足のしびれが強い」
こういったお悩みはありませんか?
朝目が覚めて、身体を起こそうと力を入れた瞬間に腰に強い痛みが走り、やっとの思いで立ち上がったのに今度は足がしびれて真っすぐ立って歩けない。
目覚めから強烈な痛みに襲われると、1日も非常に憂鬱なものになるかと思います。
腰痛や神経痛のご相談は、治療する中でも非常に多いですが、その中でも朝起き上がるときに腰の痛みが強く出てしまうという方のご相談は特に多いです。
実は、こういった症状は腰だけに問題があるわけではなく、背骨や股関節に原因が隠れているかもしれません。
今回は、朝に強い腰の痛みと両足のしびれの症状の原因と、解決までの道のりを実例とともにご紹介します。
なぜ朝に痛みとしびれが強くなるのか
朝から腰が痛いと、起きるのがだんだんと怖くなってきますよね。
朝起き上がる瞬間に腰に強い痛みが走る理由は、腰の筋肉や関節に強い負荷がかかっているからです。

特に寝ている間は数時間ずっと布団の上にしかいないので、どうしても身体は日中の活動時に比べると硬くなります。 そして固まりきった身体のまま起き上がろうとすると腰に負担がかかり、強い痛みになります。
これは車のエンジンをかけて、その瞬間にすぐ走り出すようなもので、身体にはとても大きな負担がかかります。
寝ている間に腰へ負担がかかる理由
朝に腰が痛くなっている理由には個人差もありますが、背骨から股関節にかけての動きがもともと悪く、寝ている間に固まったことが引き金になり、腰の負担が強くなっている可能性があります。
寝ている間も身体は重力を受け続けています。
仰向けに寝て足が伸び切っている時は、股関節もまっすぐになっている状態です。
この時に股関節から腰にかけてついている筋肉の硬さが強くなっていると、重力に抵抗して腰を反らせる方向に常に引っ張り続けてしまいます。 横向きに寝ている場合でも股関節は曲がっていることが多いので、筋肉は短縮して固まってしまいます。

そして、腰への負担を逃がす役割があるのが骨盤や腰から上の背骨の動きです。
腰が大きく反らされるような負荷がかかっても、腰の上下にある程度の動けるだけの遊びがあれば負担を軽減することができます。
しかし、骨盤や背骨の動きも硬い状態になっていると、腰が強く反らされるような負荷を受け続けることになります。
この状態が数時間続き、朝動き出そうとしたときには、腰を強く反らせるように動かすことしかできなくなり、腰の関節の痛みや神経の圧迫を起こしてしまいます。
なぜ両足がしびれるのか
足のしびれの症状は、腰の骨から出てお尻を通り足に向かう「坐骨神経」という神経が圧迫されたり、引っ張られたりして血流不足を起こしたときに起こる症状です。

通常は左右の圧迫されている側だけがしびれます。
しかし、寝ている間に両足にしびれが強く出てしまう場合は、右も左も両方同時に圧迫が起こっている可能性があります。
多くの場合は、神経の出口(腰の骨から神経が出てくる部分)に問題が起こることが多いです。
こういった場合は、腰を大きく反らせているときにだけ症状が起こるので、病院でレントゲンを撮ってもその場では異常がないと判断されることも多いです。
今回ご紹介する患者さんも、寝ている間に腰の痛みと足のしびれが強くなり、病院で異常はないと診断されました。
リハビリなどで一向に解決されないまま1年以上耐え続け、当院を受診されました。
朝の起き上がりから30分以上痛みとしびれに苦しんでいた60代男性の実例
60代男性 Hさん
1年以上前から徐々に腰が痛くなりはじめ、次第に朝起き上がるのに痛みとしびれで時間がかかるようになり、立ち上がってから30分ぐらいは強い痛みと足のしびれで壁を伝いながら歩いている状態でした。
しばらく我慢して歩いていると、徐々に痛みやしびれが引いてくるものの、しばらく座った後に立ち上がるとまた強い痛みとしびれが出現し、耐える時間を繰り返す毎日を送っていました。
病院でレントゲンを撮ってもらっても異常はなく、電気治療や牽引、整体でのマッサージなどを受けても一向に変化がなく1年以上が経過していました。
そして半年ほど前から枕を高くしないと寝られないくらい首が痛くなり、上を向くと左の腕に向かってしびれが走るような状態になっていました。
この方をご紹介してくださった親戚の方が言うには、
「身体を動かそうとするたびにかなり痛がっていて、常に壁や手すりにつかまりながら移動していたので見ていてとてもかわいそうだった」
とのことです。
Hさんの腰の痛みと足のしびれの原因
細かく検査をしていくと、腰の痛みとしびれの原因が見えてきました。
まずHさんは、股関節の前側の筋肉がガチガチに硬くなってしまい、股関節をまっすぐにすることができないくらいになっていました。
立ち上がった時は股関節を伸ばし切ることができないので、代わりに腰を大きく反らせて立つことになります。
この時に腰の後ろ側で関節が強く圧迫され、腰の痛みを感じていました。
そしてそれと同時に、神経が骨からの出口の部分で強く圧迫され、足のしびれを引き起こしていました。
首の症状も強かったので同時に検査すると、背骨の動きの全体的ななめらかさ、しなりがなくなり、寝ても起きてもほとんど角度が変えられなくなっていました。
それを補うために首と腰を大きく反らせることしかできず、首と腰でそれぞれ神経を圧迫してしまっている状態になっていました。
治療の経過
つらい状態から抜け出すために必要なことをまとめると、以下のようになると考えました。
- 股関節の前側を柔らかくする
- 背骨の動きを大きく、滑らかにする
- 自分で腰と首への負担を分散しながら動けるようにする
Hさんの場合は症状が強く日常生活にかなり支障をきたしていたので、まずは表面的な症状の緩和と、原因に対しての治療を同時に行いました。
初回は腕がしびれてしまい、腰が痛すぎて仰向けに寝ることができませんでした。
痛みを和らげるための局所的な治療と、腰と首を反らせる動きを広げるための治療と、呼吸を深くして肋骨から背骨の柔らかさを取り戻す治療、股関節の前側の筋肉を緩める治療を行いました。
3回目の治療の時に、「起きるときの痛みがやわらいできて、片足立ちでズボンがはけるようになった」と教えてくださいました。
現在治療開始から2か月が経過し、しびれの症状はなくなり、朝方の腰の痛みもかなり軽減してきています。
起き上がるのに時間がかかることはなくなり、動き出して痛みが引くまでの時間も数分程度まで短くなってきました。
首の痛みと腕のしびれも日常生活を送るうえではあまり感じなくなり、枕なしでも仰向けに寝られるようになりました。
痛みを感じる場所も、最初は腰からももの後ろにかけて痛みとしびれが強かったですが、現在はお尻のある部分をピンポイントで指させるくらいまで小さい範囲になってきました。
背中や股関節は動かせる範囲が大きくなり、一般的なレベルまで近づいてきました。
日常生活が通常通りに行えるようになってきたので、今後は朝起きてすぐに動き出せる状態を維持できるように治療を重ねていきます。
腰の痛みとしびれで朝すぐに起き上がれなかったHさんのお声

Q:何が決め手で当院を受診されましたか?
A:身内が偏頭痛持ちで通っていて、坐骨神経痛にも効くということだったので
Q:どのような症状やお悩みで当院を受診されましたか?
A:一年位前から両脚のお尻から太もも裏に歩くと激痛が走るようになり、その後左の肩から二の腕にかけてもしびれが出るようになり、寝返りでも痛みが出るようになりました。整形外科、整体院にも通いましたが改善されませんでした。
Q:実際に受診されて良かったことをお書きください。
A:鍼は初めてだったのですが、通ているうちに痛みが遠くなっていくのが実感できました。まだ完全に痛みがなくなったわけではありませんが、今では寝返りも力まずできるようになり、気が付くと痛みなく歩ける時間も多くなってきています。
このようなお声をいただきました。
まとめ
朝起きてから強い腰の痛みやしびれが両足に出る場合は、股関節や背骨の動きを改善していくことで、楽に起き上がれるようになっていきます。
今回ご紹介したHさんは、初期の段階はとても症状が強く、痛みに耐えながら1年以上経過していたので、順序だてて治療を重ねました。
時間のかかる症状の重さでしたが、それでもしっかりと改善に向かっていくことができています。
朝がスッと起きられると、本当に快適です。
もちろん腰痛の原因は様々で、起きた時の痛みやしびれの原因も、他に考えられる場合があります。
・起きた時に痛む状態が続いている
・強い痛みとしびれも同時に感じている
・病院のリハビリやマッサージなどを受けても改善できなかった
このような症状でお困りの方は、我慢を重ねて諦めてしまう前に、一度ご相談ください。
お身体の状態をしっかりとお調べし、朝から快適に立ち上がって動けるようにお手伝いいたします。


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