この記事では、O脚が悪化して膝に痛みが出ている方が、痛みを解決する方法を解説しています。
結論から言うと、筋肉のバランスと足のつき方を改善することで、痛みを防ぐことにつながります。
O脚であることによってかかる膝のアンバランスな負担のかかり方を均等に近づけることで、関節や筋肉にかかる負担を小さくすることができるためです。
O脚になる仕組みと痛みの原因、具体的な防ぎ方を紹介します。
皆さんこんにちは。
山梨県甲斐市龍地にあります、ひびきが丘鍼治療院の院長、境田です。
「もともとO脚で、歩くときに膝の内側に痛みを感じる」
「がに股歩きがだんだんひどくなり、膝の外側が痛くなってきた」
このような膝の痛みのお悩みを、数多く聞いてきました。
関係のない症状の方からも、「私ってO脚ですか?」と質問を受けることも非常に多いです。
O脚は見かけに影響が出るので、痛みがなくても気になる、なるべく避けたい状態ですよね。洋服が似合わなかったり、足が太く見えたり、将来歩けなくなるのではと不安になる方も多いのではないでしょうか。
しかし、いざ痛くなると「もう年だから」と言って諦めてしまい、どんどん悪化してから来院される患者さんも多い症状です。
もし仮にO脚であったとしても、状態によってはまだ改善できる可能性はあります。
形は変わらなくても、痛みを感じずに生活できるようになる可能性も十分にあります。
今回は、O脚についての説明と痛みの種類や防ぎ方をお話しします。
O脚の種類と分類
O脚とは、日本整形外科学会によると大きく分けると2種類に分類できるとされています。

生理的O脚
発育・発達の中で、必要でO脚になっている場合です。
乳幼児は基本的にO脚です。
生後1歳くらいまではO脚で、徐々に膝が閉じてX脚状態に近づき、7歳ぐらいで大人と同じぐらいの膝の角度になっていきます。
赤ちゃんを見て「O脚だから大変だ!」と焦る必要はありません。それは正しい姿ですし、しっかり成長すれば普通の角度になっていきます。
病的O脚
後天的に骨に影響する疾患や、日々の生活習慣や身体の使い方の影響などでO脚になってしまった場合を指します。
そして、後天的なO脚は以下のように分類されます。
- 構造的O脚
関節の変形や骨自体が曲がったりねじれたりという、物理的に起こる変形です。
日常的な身体の使い方などで偏った負担が積み重なって、骨や関節が徐々に変形していきます。
骨格に合わせて筋肉の使い方や関節の負担のかかり方も偏るので、ある程度進行すると痛みを感じるようになることが多いです。 - 機能的O脚
骨格的には問題がなく、筋肉のバランスや足を組む、歩き方などの癖の影響で、見かけ上O脚に見える状態です。レントゲンでは異常がない場合もありますが、負担のかかり方や使い方の偏りがあるため、長期間そのままの使い方を続けていると、筋肉の痛みや関節の変形に発展して構造的O脚になる可能性があります。
O脚は整体で治るのか?
骨や関節の変形自体を完全に元に戻すことはできません。
どうしても形を変えたければ、手術が必要になる場合が多いです。
しかし、骨格的に問題がなく、身体の使い方に問題があるものに関しては、見た目上でのO脚も改善できる可能性があります。
変形があっても、原因に対しての対策や動き方などの改善を進めていくことで、これ以上変形が進行しないように防ぐことや、それによって起こっている症状を楽にすることは可能です。
O脚で起こりやすい膝の痛み
内側の痛み
関節の内側に強い圧力がかかるので、内側の軟骨がすり減ったり、半月板というクッションが圧迫されて痛みを感じたり、膝が曲げづらくなったりします。
外側の痛み
膝の外側には、体重がかかった側に身体が倒れないように支えてくれている筋肉や靭帯があります。
O脚の状態では、この筋肉や靭帯が常に引っ張られた状態になります。
長時間歩き続けたり、階段の上り下りが苦になったときなどに、骨についている部分や通り道の狭い部分で骨と擦れて炎症が起こったりして、痛みにつながりやすくなります。
後ろ側の痛み
まれに膝の後ろ側が痛くなる場合もあります。
膝が曲がるときには、関節にある半月板が滑るように動いて骨の動きを誘導してくれていますが、半月板に傷がついたり筋肉がうまく働かなくなって動きが悪くなってしまうと、曲げるときに痛みが起こることがあります。
O脚の原因
O脚の原因は、いくつかの要素に分けられます。
筋肉のバランス
緊張しすぎている筋肉と、うまく力が入っていない筋肉のバランスが悪くなることで起こります。
O脚の場合に特に緊張しやすい筋肉は、お尻の筋肉や足の外側の筋肉です。
そして、腹筋や胸など上半身を丸めるための筋肉の緊張も、身体の使い方のバランスに影響してO脚につながりやすくなります。
反対に、力の入りにくい筋肉は以下の通りです。
- 内腿の筋肉(内転筋)
- 足の指を握る筋肉(特に親指を握る筋肉)
- 背骨を支える筋肉
- 背中が丸まらないようにするための背中の筋肉
関節の硬さ
関節が硬くなってしまい、O脚が悪化するような歩き方しかできない状態になると、O脚の原因になります。
特に股関節を内側にひねる動きや、後ろに引く動きができずに硬くなってしまうことが多いです。
また、骨盤や背骨がうまく連動して「丸める」「反らす」といった動きが自由にできなくなると、股関節の動きが悪くなってしまい、重心が外側に崩れることにつながりやすくなります。
日常的なクセ
日常的にがに股姿勢や足を組む癖、腰が丸まった座り方など、こうした生活上の姿勢の癖がO脚につながりやすくなります。
また歩き方に関しては、足の外側重心の歩き方や、腕を振らずに体重がかかった側に頭を横に振るような歩き方をしていると、外側にかかる力が強くなり、O脚を進行させやすくなってしまいます。

この状態が当たり前になっていることが問題なので、改善のためには「当たり前」の認識を塗り替えていく必要があります。
O脚を防ぐセルフケア
お尻のストレッチ
仰向けに寝た状態で、片足を曲げて開いた状態で反対側の腿の上に乗せます(数字の「4」の字のような状態になります)。
この状態で、下に伸ばしていた方の膝を曲げ、足を両手で抱えて手前に引いていきます。
お尻の筋肉を伸ばして、そのまま30秒キープしてください。


腓骨(ひこつ)筋の運動
まっすぐ立った状態で行います。
両足でつま先立ちの運動をします。
このとき、親指の付け根(母趾球)で床を真下に押し、小指を浮かせるように意識して、足の外側に力を入れてください。

内転筋の運動
立った状態で行います。
足を骨盤の幅に開いて立ちます。
内腿に力を入れて、膝を閉じる方向に力を入れていきます。
見かけの変化はありませんが、内腿に力が入っている感覚があれば大丈夫です。

骨盤と背骨を連動させる動き
椅子に座った状態で行います。
膝同士をくっつけ、足の内くるぶしもくっつけた状態をキープします。
背中を丸めるときは骨盤を後ろに倒し、背中を反らすときは骨盤も大きく前に傾けていきます。 O脚の方はこのときに膝が開きやすくなりますが、膝同士をつけたまま行ってあげてください。



歩き方の意識
歩くときは、骨盤の幅よりも少し狭いぐらいの幅にある「2本のライン」を意識してください。
それぞれの足の延長線上に線が引いてあるイメージで、その上を歩きます。
そして、歩くときはつま先と膝が外側に向かないよう、意識的に膝とつま先の方向を正面に向けて歩いてください。最初は違和感が強いと思いますが、繰り返しまっすぐ歩く動きを続けることで、徐々に習慣化していきます。

まとめ
O脚の症状は、筋肉のバランスや関節の動き、そして偏った使い方や生活習慣などで進行していきます。
初期の段階から対処していくことで、大きな変形もなく元気な膝を保つことができるようになります。
もしすでに変形がある場合でも、筋肉のバランスや身体の動かし方を改善していくことで、形は変わらなくてもつらい痛みの症状などを楽にしていくことは十分に可能です。
まずはO脚の原因を知り、ひとつでも対策を取り入れてみてください。
もしも、
- セルフケアをやっても一向に変化がない
- 痛みが出やすく、膝が腫れてきてしまうほど症状が強い
- 立ったり座ったりするたびに強い痛みが走る
といった方は、セルフケアで防げる範囲を超えてしまっている可能性があります。
変形が進行してしまう前に、専門的な治療を受けてみることをおすすめします。
当院でも、O脚の方の症状に対して鍼治療と整体を組み合わせて施術を行っています。
自分ひとりだけだと、なかなか正しい身体の動かし方を把握して意識し続けることは難しいものです。
しかし、治療を取り入れながら客観的な目で正しい動き方を身につけていくほうが、効率よく良い状態へつなげることができます。
もしもO脚にお悩みで、なかなか改善できずに将来への不安がある方は、お気軽にご相談ください。
一緒に解決していきましょう。


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