この記事では、肩甲骨の内側に痛みや張りがを感じてしまう原因と対策方法を解説しています。
肩甲骨の内側に痛みが出てしまう理由は、胸や鎖骨の周辺の緊張が原因になっている可能性があります。
肩甲骨が外側に引っ張られたり、首の横で神経が圧迫されたりすることで、背中に痛みを感じるようになります。
痛みが起こる仕組みと具体的な対策方法をご紹介します。
はじめに
皆さんこんにちは。
山梨県甲斐市龍地にあります、ひびきが丘鍼治療院の院長、境田です。
「長時間デスクワークをしていると、肩甲骨の内側が痛くなってくる」
「腕を回したりして動かしているが、すぐ背中が張ってきて辛い」
このようなお悩みはありませんか?
首や肩に痛みや凝りを感じる症状は年間を通してご相談が多いですが、背中に痛みを感じている患者さんも少なくありません。
特に、肩甲骨の内側の骨の際や、背骨と肩甲骨の間に重さや張り、痛みを感じている方が多いです。
動かした方が良いのではと思い、肩をぐるぐると回してみても、座って作業しているとすぐに張ってきてつらくなってしまいませんか?
動かさないと常に感じる症状なので、仕事などにも集中できなくなってくると思います。
こういった症状は動かすこともとても重要ですが、身体の前側に目を向けていくことで、楽な時間を長くすることができる可能性があります。
今回は肩甲骨の内側に痛みが出る理由と対策の方法をご紹介します。
肩甲骨の内側が痛む仕組み
まずは肩甲骨の内側がつらくなる仕組みを説明します。
痛みや張りを感じる理由は主に2つあります。
筋肉の血流不足
肩甲骨の内側には僧帽筋(そうぼうきん)という大きな筋肉があり、首から肩、背中を大きく覆っています。
そしてその筋肉を1枚めくると、背骨から肩甲骨の内側にかけて菱形筋(りょうけいきん)という筋肉がついています。
この筋肉は、胸を張って肩甲骨を背骨に引き寄せるときに働く筋肉です。

反対に、背中が丸まり肩甲骨が外側に引っ張られた状態、いわゆる猫背や巻き肩の状態になると筋肉は常に引き延ばされた状態になります。
この状態が長時間続くと、筋肉が血流不足を起こして酸欠状態になり、痛みや張り感、だるさを感じるようになります。
神経の圧迫
筋肉の感覚を感じたり、動けという命令は、首から出て筋肉に向かう神経を通って伝えられます。
この神経の通り道のどこかで圧迫を受けると、筋肉がうまく動かせなくなったり、痛みや張り感として感じやすくなったりしてしまいます。
背中の筋肉に向かう神経は、首から出て首から鎖骨、肋骨をつなぐ筋肉の間を通り、背中に向かっています。
特に多いのは首の横にある筋肉の間を貫く部分で、首の筋肉によって神経が圧迫されてしまい、症状が出ているケースです。

血流不足や神経の圧迫が起こる理由
次になぜ血流不足や神経の圧迫が起こってしまうのかを説明します。
その理由は、肩や首が前に出た姿勢にあります。肩甲骨は身体の前側を通る鎖骨とつながっており、そこから腕の骨がぶら下がるようにしてついていますが、背骨とは骨同士がつながっておらず、筋肉だけで繋がれている状態です。

身体の前側を通る胸の筋肉や、鎖骨や肋骨から首を幅広くつないでいる斜角筋(しゃかくきん)という筋肉が緊張すると、首や肩を前側に引っ張り鎖骨や肩甲骨がロックされてしまいます。


この時に背中の筋肉は引き延ばされた状態になり、元の長さに戻そうと無意識に力が入るようになります。
また、前側の筋肉の方が強く、腕を前に出して作業することが多いため、背中の筋肉は力負けをして伸ばされた状態が続き、血流不足を起こしてしまいます。
さらに、首の横から鎖骨にかけてついている斜角筋の間を貫くようにして神経が通っているため、肩が前に出て背中が丸まった状態でロックされてしまうと、斜角筋が緊張して伸びなくなり神経の圧迫も長期間続くことになります。
まとめると、
①身体の前側の筋肉が緊張する
↓
②鎖骨や肩甲骨が前側に引っ張られる
↓
③背中の筋肉が引き延ばされ、首で神経が圧迫される
↓
④背中の痛みや張りが起こる
という流れになります。
すぐにつらくなる原因
立ち上がって肩を回したり背中を動かしてみても、また座って作業をしているとすぐにつらくなってしまう方が非常に多いです。
その理由は以下のようなものになります。
前側の筋肉が緩んでいない
背中がつらいので背中の筋肉をストレッチしたり、ボールなどでマッサージをする方は非常に多いです。
一時的に筋肉の血流が良くなるので楽に感じるかもしれませんが、どうしても前側の硬さが残ったままだと、すぐに筋肉が引っ張られ続けてつらくなってしまいます。
なので、前側に自覚症状がなかったとしても、前側をしっかりと緩めてあげたほうが楽な状態は続きやすくなります。
関節の動きが固い
肩甲骨や鎖骨がロックされた状態が長期間続いてしまうと、関節自体が動きづらくなっていきます。
胸を張る姿勢が維持できれば楽ですが、肩甲骨や鎖骨の根元にある関節、背骨の関節などが動けずに固まってしまっていると、背中が楽な姿勢まで動かすことができず、つらい姿勢しか取れなくなってしまいます。

姿勢を安定させる筋肉にうまく力が入らない
つらく感じている筋肉は大きな筋肉ですが、そのさらに内側に重力に抵抗して関節を楽な位置にとどめておくための小さい筋肉があります。
この筋肉に力が入りづらくなってしまうと、関節を楽な位置にとどめておけずに、すぐに崩れた姿勢に戻されてしまいます。
すぐにできる背中の痛み対策法
背中がつらくなったときにすぐにできる対策の方法をご紹介します。
1~2分もあれば全て終わりますので、仕事の休憩中などに行ってみてください。
胸の筋肉を緩める
鎖骨の下を根元から外にたどっていくと凹んだところがあり、この凹みから指1本分くらい下に胸の筋肉の塊があります。
そこに指を添えて上から優しく押さえながら、伸ばす側の手を開き、親指を背中側に向けるように外に開きつつ肩から腕を後ろに引いていきます。


腕と肩甲骨周りを動かす
両腕を真横に開き、片方は背中から手までを内側に向けて大きくねじり、反対側は外側に大きくねじります。
手だけではなく、肩甲骨や鎖骨、背中まで大きくねじるように行ってください。
絞られた雑巾のようなイメージで行うと全体を大きく動かすことができ、背中の血流を回復しながら関節をしっかり動かせます。

頭を後ろに引く
頭の後ろで手を組んで後頭部に当てたら、アゴを上げずに頭を真後ろに引くようにして、手を後頭部で思いきり押し付けます。
これを10秒間、息を吐きながら行うことで、首から背中が前に倒れないようにする筋肉を刺激することができます。

まとめ
肩甲骨の内側に痛みや張りを感じる方は、身体の前側に緊張があり、肩甲骨や鎖骨が前側に引っ張られて動かせなくなっていることで症状が起こっている可能性があります。
そのため、つらいところを緩めるよりも固まっている部分を柔らかくして動きを回復させることで、背中が楽な時間を徐々に伸ばしていくことができます。
お仕事などで身体の前側で作業をすることが多く、背中に負担をかけてしまうのは仕方ないことですので、我慢しながらお仕事をされていた方は本当に大変だったかと思います。
しかし、決してずっとつらいままの症状ではありませんので、原因を正しく理解して対処し、徐々に楽な身体を作っていきましょう。
もしも、
- 動かしてみてもすぐにつらくなってしまう
- 痛みが強く動かすことができない
- 背中の痛みだけでなく手のしびれや腰痛なども抱えている
という方は、他に同時に改善すべき部分が複数残っている可能性があります。
そういった方は、日常のセルフケアに加えて治療を取り入れてみてください。
当院でも背中の症状に対して治療を行っています。
つらいところに鍼を打ったりマッサージをしたりするだけの治療ではなく、全身を確認しながら隠れた原因も含めて検査をし、治療を行います。
なかなか改善せずに悩んでいる方は、お気軽にご相談ください。
最後までお読みいただきありがとうございました。


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