この記事では、夏に起こりやすい坐骨神経痛の解決方法を解説しています。
夏に増える坐骨神経痛は身体の水分不足から起こることがあります。
身体の中の水分の循環を改善することで、神経の血流が回復して、足のしびれの症状を楽にすることができるようになる可能性があります。
水分不足が神経痛につながる理由と適切な解決の方法を紹介します。
はじめに
皆さんこんにちは。
山梨県甲斐市にあります、ひびきが丘鍼治療院の院長、境田です。
「最近、足がピリピリとしびれる感覚がある」
「お尻や太ももにかけて、不定期的にしびれを感じる」
このようなお悩みはありませんか?
お尻から足にかけて、足がしびれるような感覚がある坐骨神経痛。
意外に思われるかもしれませんが、夏になるとこういった症状でのお悩みが増える時期でもあります。
心配になって、病院に駆け込み、レントゲンを撮ってもらっても異常がなく、何が悪いのかはっきりしないまま長い期間悩んでしまう方も少なくありません。
坐骨神経痛は筋肉が神経を締め付けてしまい発生することが多いですが、実は身体の水分の循環とも密接な関係があります。
今回は、なぜ夏になると坐骨神経痛が増えるのか?身体の水分との関係と適切な解決方法をご紹介します。
坐骨神経痛とは
まず坐骨神経痛がどういったものなのかを説明します。
坐骨神経痛(ざこつしんけいつう)は、坐骨神経の通り道沿いに痛みやしびれを感じるようになる症状です。
坐骨神経は腰の骨(腰椎)の横から出て、お尻を通り太ももを通って足に向かう神経です。
神経が圧迫されたり、引っ張られたりして、神経に向かう血流が不足したときに症状が起こります。

基本的には問題がある部分よりも下に症状が現れます。
しびれを感じる場所は、人によってまちまちです。
例えば、すねにしびれを感じている場合でも神経が圧迫されている場所は腰やお尻だったりします。
脚全体に痺れを感じる方もいれば、ピンポイントで1カ所にしびれを感じる場合もあります。
なぜ夏になると増えるのか?
神経痛は神経に向かう血流が不足したときに起こります。
そして夏は気温の高さから身体の水分が不足して、脱水になりがちです。
身体を循環する血液は、半分以上が水でできています。
身体の中の水分が不足することによって、神経に向かう血流も少なくなり、神経痛につながってしまう可能性があります。
血管が大きい川だとします。
川の水の量が少なくなると、川の幅が小さくなり、周りにある植物も枯れてしまいますよね?
これと同じ原理で神経痛が起こります。

特に坐骨神経のまわりには、毛細血管がびっしりと張り巡らされていて、ここから運ばれてくる血流に頼っています。
毛細血管はとても細い血管なので、身体の水分が少なくなると、すぐに血流不足を起こしてしまいます。
また、坐骨神経はお尻の筋肉の狭い隙間を貫くように通っているので、筋肉自体が血流不足を起こして硬くなってしまっても筋肉に圧迫されて神経痛を起こしやすくなります。

このように、水分不足が起こると、坐骨神経はしびれを起こしやすい環境になってしまうんです。
1日にどれぐらい水分をとればいいのか?
1日に必要な水分の量は、体重や年齢、活動量によって多少変わりますが、一般的な運動量の体重60キロの方だとすると、大体2.1Lくらいの水分が必要と言われています。
「そんなに飲めないよ」と思うかもしれませんが、ご安心ください。
実際の生活では、3食の食事をとっている場合は、自然と食べ物から800ml前後の水分は摂取していると言われています。
なので、簡単に計算すると、1.3Lくらいを飲んでいれば、水分量としては充分です。
細かく知りたい方は、計算方法と表を載せておきますので、計算してみてください。
計算方法
一日の必要総水分量 (ml) = 体重 (kg) × 年齢に応じた量 (ml)
※ カッコ内の数値は、三食の食事から摂取する水分(約800ml)を差し引いた「飲み物から直接補給する目安量」です。
| 体重 | 30 ml/kg(シニア・低活動) | 35 ml/kg(成人・標準) | 40 ml/kg(青年・高活動) | 45 ml/kg(発汗・高強度) |
| 45 kg | 1,350 ml(約 550 ml) | 1,575 ml(約 775 ml) | 1,800 ml(約 1,000 ml) | 2,025 ml(約 1,225 ml) |
| 50 kg | 1,500 ml(約 700 ml) | 1,750 ml(約 950 ml) | 2,000 ml(約 1,200 ml) | 2,250 ml(約 1,450 ml) |
| 55 kg | 1,650 ml(約 850 ml) | 1,925 ml(約 1,125 ml) | 2,200 ml(約 1,400 ml) | 2,475 ml(約 1,675 ml) |
| 60 kg | 1,800 ml(約 1,000 ml) | 2,100 ml(約 1,300 ml) | 2,400 ml(約 1,600 ml) | 2,700 ml(約 1,900 ml) |
| 65 kg | 1,950 ml(約 1,150 ml) | 2,275 ml(約 1,475 ml) | 2,600 ml(約 1,800 ml) | 2,925 ml(約 2,125 ml) |
| 70 kg | 2,100 ml(約 1,300 ml) | 2,450 ml(約 1,650 ml) | 2,800 ml(約 2,000 ml) | 3,150 ml(約 2,350 ml) |
| 75 kg | 2,250 ml(約 1,450 ml) | 2,625 ml(約 1,825 ml) | 3,000 ml(約 2,200 ml) | 3,375 ml(約 2,575 ml) |
| 80 kg | 2,400 ml(約 1,600 ml) | 2,800 ml(約 2,000 ml) | 3,200 ml(約 2,400 ml) | 3,600 ml(約 2,800 ml) |
水分摂取のポイント
効率よく水分を摂取するためのポイントをいくつかご紹介します。
少量を飲む回数を増やす
個人的には外で汗をかいた中で、キンキンに冷えた水を一気飲みするのは最高だと思っています。
しかし、一気に大量の水を飲んでも、それが全て身体に吸収されるわけではありません。
コップ1杯でいいので、少ない量を飲む回数を増やした方が身体にしっかりと吸収される効率が高くなります。
コップ1杯200mlだとしても、2時間ごとに1日で8回飲めば1.6Lになります。
分ければ、意外と飲むのにも苦労しないことが多いです。
食事と一緒に飲む
単体で水分を取るよりも食事と一緒に水分を取った方が食べ物の栄養と一緒に水分も吸収されるので効率が良くなります。
食事の時に水分を取らない方は、食事の間にコップ1杯だけでも足してあげるのがおすすめです。
喉が渇く前に飲む
喉が渇いたなと感じているときは、すでに身体から脱水は始まっています。
しびれの症状を起こさないためには、脱水状態になる前に水分を取ったほうがいいです。
気がついたら、水分を取らないまま数時間経過していたと言うこともよくあることですよね。
そういった方はタイミングを決めておくのがオススメです。
- トイレに行く時は必ず水分を取る。
- 休憩時間には必ず水分を取る。
- お子さんに飲み物をあげる時は自分も必ず飲むようにする
など、タイミングは何でもいいので、喉が乾く前に飲むようにしてみてください。

朝起きたらすぐに飲む
人間の身体は寝ている間に300mlから500ml位の水分が身体から抜けていくと言われています。
朝起きた時は、必ず全員がカラカラの状態になっているので、コップ1杯でいいので、すぐに水分を取るのがおすすめです。
胃腸が疲れているときは、常温か白湯がおすすめです。
便秘にお悩みの方は冷たい水を飲むと、腸が刺激されて、朝に排便が起こりやすくなります。
何を飲めばいいの?
ここでよくいただく質問が「水じゃないとダメですか?」と言う質問です。
さすがにアルコールは脱水以外もデメリットが大きいのでおすすめはしませんが、基本的には水分補給と言う目的であれば何でもいいと思います。
コーヒーや緑茶などにはカフェインが入っているので、利尿作用がある関係で水分補給の効率は悪くなるかもしれません。
しかし、飲んだ量が全て出ていくわけではないので、全く水分補給になっていないと言うわけではありません。
全てをカフェイン入りのものや、糖分の多いものにするのは良くないですが、まずは必要量を超えることを目指せばいいと思います。
スポーツドリンクは糖分が多いので、運動をする方や外のお仕事で大量に汗をかく方でなければ、水や麦茶などで十分です。
こんな方は別の原因かも
水分をしっかり取ることで、坐骨神経痛を予防する方法を紹介してきましたが、以下のような状態の方は、水分不足以外にも坐骨神経痛を起こしてしまう身体の不具合が起こっている可能性があります。
水分の量は足りているのに症状が続いている
坐骨神経痛の原因がそもそも水分不足ではない可能性や、胃腸の消化吸収の能力が落ちてしまっていて、口に入れている分を正しく吸収できていない可能性があります。
頻尿であったりお腹を下してしまっている状態であれば、まずは消化器系を元気にしていく治療が必要になります。
季節に関係なく症状に悩んでいる
脱水による水分不足だけではなく、日常的な身体の使い方や生活習慣などによって他の要因で坐骨神経痛が起こっている可能性があります。
こういった場合は、他の原因を特定して改善していく必要があります。
決まったタイミングで症状が現れる
腰を反らせた時や長時間座りっぱなしになった時、歩いているとしびれてくるなど、特定のタイミングで症状があらわれる場合は、水分不足以外にも身体の動かし方に問題がある可能性があります。
こういった状態の方は、頑張って水分をとっても坐骨神経痛の改善にはつながらないことがあります。
神経痛の本当の原因を特定して治療することで、つらい神経痛の症状の改善につながっていきます。
まとめ
原因が何であれ、水分補給はとても大切なことなので、足りていないなと感じる方は、水分を多めに取るところから始めてみてください。
過去に足のしびれが出るようになってしまった患者さんがいらっしゃいました。
よくよく話を聞いていくと、1日でペットボトル1本分(500ミリリットル)位しか水分をとっていなかったそうで、意識的に飲む量を増やしてもらっただけで、簡単に症状が改善したケースもあります。
神経痛以外にも、身体の痛みや凝りなどの不調は、血流不足が絡むことが多い症状です。
血流の改善がたくさんの不調に対して効果的なので、1日の水分補給の量や回数を見直してみてはいかがでしょうか?
もしも、先ほどご紹介したような水分量以外にも原因が隠れている坐骨神経痛の場合は、治療をしていくことで、早く回復に向かっていくことができます。
当院でも坐骨神経痛の治療は、生活習慣や全身の状態を確認して、原因を探してから治療を行うようにしています。
鍼治療は、内臓の不調に対しても効果的なので、薬でもなかなか改善されずに、お困りの方にもアプローチが可能です。
「なかなか改善できずに困っている」
「いろいろ試したが原因が結局わからない」
と言う方は、ぜひお気軽にご相談ください。
足のしびれは不快でとてもつらい症状です。
外に出るのも嫌になってしまうこともあるかと思います。
我慢しながら夏を超える前に、早めにしびれを解消して快適に生活していただければと思います。


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